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3月, 2020の投稿を表示しています

【代表ブログ(研究と地域実践をつなぐ)】たすくアセスメントの普及

たすくアセスメントの普及 ご家族と専門家が一堂に会したトータル・アプローチ ・ 「ずっと一緒だよ!」  たすくには一生を見通した支援がある。  保護者や家族と協働で、アセスメントを行って、個別の支援計画(カテゴリー10・ポートフォリオ)を作成していく【たすくメソッド】を継続して療育を進めることで、一生を見通した社会生活能力を開発することができます。 ・ずっと一緒だよ!   一貫性と継続性のある支援体制を築く ・アセスメント絶対主義 ご家族と専門家が一堂に会したトータルアプローチ ・保護者と協働する   あくまでも保護者のみが一貫性と継続性を担保できる ・たすくアセスメントの特徴 1 定期的な(一年に一度の受検を推奨)アセスメントである 2 家族、専門家、支援者が一堂に会するアセスメントである 3 科学的根拠(エビデンス)のある検査と、生活機能分類や適応行動に応じた調査  の融合を意図したアセスメントである 4 行動、認知、社会性、感覚統合、言語聴覚、学習環境、医学生理学、心理、人的環境  など、トータルなアプローチを計画するアセスメントである ・J☆sKeps™アセスメント(学習を支える学び)の結果によるクラス分け 1 J☆sKeps™とは「学習を支える学び」 2 機能的な目標による「個に応じたスモール・ステップ」 3 学習スタイルを「社会性の学習に応じて変化」させる 4 保護者のための「ストレングス・アプローチ」 添付資料)

【代表ブログ(研究と地域実践をつなぐ)】感覚処理の問題に注目

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感覚処理の問題について、ますます重要になる 感覚処理の問題は、ASDやADHDのある人にとって深刻な問題です。 ・臨床的に困ると想定しやすいのは、感覚過敏と感覚探究・・ただし、 低登録(感覚鈍麻)と感覚逃避についてもしっかりと着眼する。  専門家が子どもたちをアセスメントするときに、やっぱり気になるのは感覚過敏と感覚探究です。一方で、低登録(感覚鈍麻)と感覚逃避は、直接的には困っていないように写る傾向があると思います。 (たすくの療育8 part2  P11 Dunnの表より) *大事なのは、能動的(感覚探究、感覚逃避)と受動的(感覚過敏、低登録)の視点であり、 4項目全てが,異常値があったら、異常値として捉え、重大な問題だと気づくことだと思います。 ・能動的(感覚探究、感覚逃避)と受動的(感覚過敏、低登録)の視点 1能動的  1−1感覚探究:我が国の文化として探究することはネガティブ状態に追い込まれる         ことが多い   例)ジロジロ見る、キョロキョロする、ベタベタ触る、落ち着きがない、音を出す  1−2感覚逃避:静かな環境に自ら入ることができれば解決したすい   例)大きい声を出す人が嫌い、雑踏を避ける、音を出さない 2受動的  2−1感覚過敏:感覚処理問題の代名詞とも言える   例)鉄道の汽笛が気になってホームには入れない、普通に触れない  2−2低登録:本人も他人も気づいていないことがあるので要注意です   例)腕が折れているのに痛がらない、 ・ADHDとASDのプロファイルの違い  ・ADHDは、4要素が絡む  ・ASDは、感覚過敏と低登録と感覚逃避、の3要素(感覚探究を除く)  ・ASDや虐待による愛着障害は、受動的な感覚処理(感覚過敏、低登録)を   伴うことが多い。  ・よって、ADHDが、感覚探究が高い。新奇の刺激を求めようとする遺伝的タイプの   人が多い。   文献)岡田尊司  https://www.clinic.kokoro-support.net  より ・やっぱり「感覚の過敏」に対応するための3つのフィルター  ①構造化して感覚刺激を統制してあげる  ②スケジュールを定着させ、交渉をして認知させながら、感

【代表ブログ(研究と地域実践をつなぐ)】てんかんの対応・大きな発作の場合

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【代表ブログ(研究と地域実践をつなぐ)】 てんかんへの対応 -大きな発作の場合- てんかんの発作に関する知識やその対処方法は、ASDをはじめとする発達障がいのある方にはとても大切なことです。  今回の事例は、早朝から正午までに、行っているノルディックウオーキングでの出来事である。気象状況は、 気温8℃、雨、かなり肌寒かった。参加者は、スタッフ総勢5名(大澤、河野、野村、綱川、齊藤)、利用者6名であった。 状況:  たすくのノルディックウオーキングの中でも上級クラスは、 かなりのスピードで歩く。本児は、相当のスピードで後を追った。その結果、疲労が蓄積し途中で減速、野村さんの対応になってゆっくりと中継地点の公園に到着した。  到着後、吐き気を訴え、嘔吐。数分後に座り込み、嘔吐。眼が回ると訴えると同時に、激しい眼球の旋回(グルグル回る)、手の震え(ガタガタ)、上半身の突っ張り、白目を剥いて、記憶を失ったよう。一瞬 、顔面にうっ血(呼吸困難)、嘔吐物で窒息を防ぐため慌てて頭部を倒し、顔面を横に向ける。同時に大量の嘔吐。50秒大発作(河野・計測) 大発作後:  現地が吹きさらしの公園のため、タクシー会社2社に電話、注射できず、移動が必要とのため、江ノ電の極楽寺に向かう(代表の齊藤がポールを持ち、野村、河野で本児の両脇を抱える)。  偶然、坂の上でハイヤーが空車で通りかかる(まさに奇跡!)。4名とも乗車できることになり、自宅へ直行、父母に説明した。 説明の趣旨(齊藤宇開) ・発作があったのは2年前、服薬をしているが、最近の主治医は不安定 ・発作の様子は,嘔吐を伴ったりすることも含めて、全て同一だった 以下、文献より(引用あり) てんかん協会  https://www.jea-net.jp/ 【強直間代発作(大発作)とは】 強直間代発作とは、もっとも典型的なてんかんの全般発作である。症状として、意識障害や持続性の筋収縮により手足を突っ張るような発作(強直性のけいれん)に引き続き、数十秒~1分後に間代性のけいれんがみられる。発作中には、舌をかんだり、失禁がみられたりすることがある。 本児の場合のように、嘔吐も含まれる 。発作後は、大きな息を吐き、眠り込む。脳波は両側同期性の棘徐派結合を示す。

【代表ブログ】自発性パラドクスに挑む 〜間接的な差別と戦うために

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お陰様で、たすくグループは、3月4日の創立記念日で12周年を迎えることができました。 自分では続けられたことは奇跡だと思っています。 これは私たちに付き合ってくださった方のお陰です。 もっとも、やりたいことの半分もできていないし、やろうとしたことのほとんどは実現できていません。 多くの方が「たすく」や「齊藤宇開」に対して残念な気持ちになったり、 後悔したりして辞めていったことからも明らかです。 僕は、もっと「障害者」を取り巻く環境は良くなると思いましたし、 福祉施設で多くの【障害者】が殺害される事件が起こってしまうことを防ぐ努力も水泡に帰しました。 毎日毎日、後悔ばかりで、クヨクヨしてばかりです。 特に、たすくの対象としている子どもたちやご家族に向けたサービスは,終わりがないですから、 積極的に関われない状況になってしまった事実に対峙すると受け入れられない自分が、ちょくちょく出てきます。 ただ、生きていかなければならないので、このまま仕事を続けさせて下さい。 道徳心を盾にして前進していきます。そこには正義と秩序を示す必要があると思います。 国内のみならず,海外、特にアジア圏に向けて我が国のメソッド、特別支援教育を伝えていきたいと考えています。 One Team 齊藤宇開

【たすく代表ブログ】学校と同じように登校して、いつもの「思考手帳」を書いて、身体づくりをしてから下校する

学校と同じように登校して、いつもの「思考手帳」を書いて、身体づくりをしてから下校する  たすくの教室(たすく療育、自立の学校、トライフル)では、  導入)動機づけ、展開)学習方略、整理)メタ認知 を療育の柱にして、取り組んでいます。 8:30 登校、手洗い等 9:00 始業、カード式スケジュールづくり(J☆sKeps™2点まで)       壁付け時計式スケジュールづくり(J☆sKeps™3点まで)       アプリ式たすくスケジュール™(J☆sKeps™3点から)       特別支援学校高等部利用の「思考手帳」(J☆sKeps™3点から) 導入)動機づけ 1. 自ら目的地にある景色の中から何を書くか予見する   ・目標の設定(塗り絵から白紙までの提案をして、自ら目標を設定する)  ・学習方略の計画(どんな色、どんな道具を使って描こうか、自ら計画する)  ・ご褒美の確認(自分が本当に大好きなものを探して、自らすすんで描く) 10:00 春をスケッチしよう(新型コロナウィルス対策のため屋外活動とする)    *私たちの尊敬する日本理化学工業(株)のKitPasを使います                  https://www.rikagaku.co.jp/s_event/?id=420 展開)学習方略 2. 自ら遂行コントロールする  ・注意の継続(完成させるまでの時間や周囲の進展を自ら意識する)  ・自己教示(もっと良いやり方や方法はないか自ら考える)  ・自己モニタリング(自ら進行をチェックする) 12:00 お弁当(雨天以外は屋外) 13:00 作品の説明 ③メタ認知    *みんなで作品を見て、感想をもらう(先輩や先生はそれを記録してあげる)    ①導入:SCOV構文を作る =、≠、⇒ で、論理的に文章を構成する    ②展開:やり取り(仲間や先生との)を重視して、遂行コントロールする    ③整理:プレゼンテーションをとおして、自ら結果を振り返る 整理)メタ認知 3. 自ら結果を振り返る   ・自己評価、反省(自ら仲間や先生の感想を受け入れて反省する)  ・原因帰属(何が原因で上手くいったか、行かなかったかを自ら考える)  ・学習方略の改善(