アセスメントをする 〜一人一人に応じた療育プログラムへ【たすく代表ブログ】

『検査をしないで手術する医師はいない、検査をしないで療育する先生もいない?』
―ようやく「アセスメントをして療育や教育、支援をスタートする」専門機関が増えました。
「療育や教育は、ご本人のことを科学的に理解してから、ご本人とご家族の意見を聞きながら、専門家がデザイン(創る)する」のが本筋であり、療育や教育は、「ご本人やそのご家族が“好きな教材をする”あるいは“希望するカリキュラムをする”」ではありません。

ーご本人やそのご家族は療育、教育、あるいは支援のプロではありません。
お客様が“望む療育や教育”をする事は、私たちにとって正確にはサービスとは言えません。
研究を重ね、専門家がまとめた療育や教育方法に、実践的な実技研修を重ね、さらにライセンス取得という難関を突破してはじめて、【科学的な根拠に基づく正しい療育】に結びつけられるのです。
そのルールから外れた療育や教育を要求されても、それは究極、お客様の為にならないのです。
ー一方で、「就労のための進路開拓」や「地域におけるレジャー(余暇活動)」をはじめとした社会運動は、【協働】が大切です。言うまでも無く、療育や教育の専門家は、社会運動が専門ではないからです。それくらい療育や教育を専門にするには“不断の努力”が求められます。
ーすなわち、お客様にオーソドックスな療育方法を押しつけるのでなく、“科学的根拠に基づく正しい療育に則った、一人一人に応じたプログラム”を提供し、日常の生活に活用できる学力やスキルに結びつけること。それがアセスメントの魅力なのです。
ー残念ながら我が国にはアセスメントをしてから療育や教育をする文化がありません。
その為、多くの療育、教育機関が私たちが気づかぬ間に“根拠のない指導”を行ってきました。
“子どもたちの混乱と誤学習”がむしろ当たり前のようにまかり通り、子どもの障がいや親の療育能力のせいにされていますが、「インチキ専門家(自分たちは支援者と言って逃げています)」が問題なのです。
ー構造化をベースにして、感覚処理の問題や行為機能(プラクシス)、行動や認知、心理などのトータルアプローチを行う療育方法はすでに確立さていて、専門家としての不断の努力を怠らなければ、ご本人とそのご家族に合った療育・教育・支援プログラムを提供、実行できます。
ー私たちの使命は、「行動問題や精神疾患などの二次障害のリスクを防ぎ」、「お子様がその能力を最大限発揮できる」療育や教育を提供、実行することです。
お客様が望めば…利益になれば…ご希望どおり何でもします。と言う事は出来ません。そして専門家として、本当にお客様の為になる『アセスメントに基づく療育プログラム』をお勧めさせていただきたいのです。
…(添付写真)今年も富士登山をしました。2年間、毎週日曜日に「ノルディックウオーキング」に参加し、ついに登頂に成功したASDのあるお子さんとの写真です。長い準備期間と万全の体制で臨みました。十分なアセスメントに基づく計画的な療育プログラムには、将来のレジャーに結びつく「登山」などにも応用しています。

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